
会社の固定電話とFAXをやめても取引に困らないのか。解約してから後悔しないための判断材料が知りたい
会社の固定電話は、条件がそろえば解約しても業務は回ります。ただし、番号の信用、FAXでの受発注、取引先の登録情報の3点を確かめずにやめると、後から戻せないことがあります。判断の軸は「着信の中身」「FAXの依存度」「番号を手放す影響」の3つ。これを1か月分の記録で確かめてから決めるのが確実です。
月末、通信費の明細を見ていて手が止まる。鳴るのは営業電話ばかりの固定電話に、毎月の基本料だけが乗り続けている。社員はみんなスマホで取引先とやりとりしている。気づけば「固定電話 解約 会社 後悔」と打ち込み、似たような質問掲示板をいくつも開いている。
「うちみたいな小さな会社に、もう固定電話はいらないのでは」
「でも、名刺やホームページの番号が使えなくなったら信用に響くかも」
「FAXで注文をくれる取引先が、まだ残っている」
迷うのは、固定電話の役割が「通話」だけではないからです。番号そのものが会社の住所のような役割を持ち、FAXは取引の証跡にもなっている。通話の回数だけで判断すると、見えていない役割を落としてしまいます。この記事では、名古屋で電話設備や回線の工事に携わる立場から、固定電話とFAXをやめる前に確認すること、代わりの選択肢、比べ方の基準を整理します。
【この記事のポイント】
- 解約前に1か月分の着信とFAXを記録し、誰から何が来ているかを把握する
- 解約すると同じ番号は原則として取り戻せない。番号を残す方法も比べる
- 完全にやめる以外に、クラウドPBXやインターネットFAXへの移行という中間策がある
この記事の結論
- 一言で言うと、固定電話は「番号を残すか」と「FAXをどうするか」を決めてからやめる
- 最も重要なのは、解約した番号は元に戻せないことを前提に判断すること
- 失敗しないためには、着信とFAXの実態を記録し、取引先への案内期間を取ること
- 解約・移行・継続の3つを、2〜3社の提案で比べてから決めること
小規模な会社が固定電話を解約して後悔しやすい3つの場面
番号がなくなって、取引先や金融機関の登録が宙に浮く
固定電話の番号は、思っている以上に多くの場所に登録されています。名刺、ホームページ、請求書、地図アプリの店舗情報、取引先の仕入先マスタ、金融機関やリース会社の届出。解約すると、これらが一斉に「つながらない番号」になります。
想定しておきたいのは、社内では把握しきれない登録先があることです。何年も前に提出した申込書、業界団体の名簿、取引先の社内システムに入ったままの連絡先。こちらから案内を出せる相手ばかりとは限りません。
正直なところ、携帯番号を代表番号にしても問題なく取引が続いている会社はたくさんあります。一方で、新規の取引や審査の場面では、固定の番号があることで説明が一つ減る、という見方が残っている場面もあります。どちらが正しいというより、自社の取引先がどちらに近いかを考える話です。
FAXで届いていた注文や書類が、行き場を失う
実は、固定電話の解約で影響が読みにくいのはFAXのほうです。通話はスマホで代わりが利いても、FAXで発注書を送ってくる相手には、こちらから方法の変更をお願いすることになります。
よくあるのが、FAXの受信件数を誰も数えていないケースです。月に数枚だと思っていたら、繁忙期だけまとまった枚数が届いていた、ということも起こりえます。相手の社内ルールでFAX以外を選べない、という事情もあります。
FAXをやめる方法は、完全に廃止するだけではありません。インターネットFAXに移せば、FAX番号を残したまま、受信した内容をPDFで受け取る形にできる場合があります。紙を前提にした保管や回覧のルールがあるなら、受け取り方を変えた後の保存方法を、顧問税理士など社内の書類を見ている立場の人と先に確認しておくと安心です。
一度手放した番号は、原則として戻らない
固定電話の番号は、解約すると通信事業者に返却されます。同じ番号を後から取り戻すことは、原則としてできないと考えてください。「やっぱり必要だった」と気づいても、新しい番号で名刺や登録をやり直すことになります。
解約のほかに、契約を残したまま一時的に使わない状態にする手続きが用意されている場合もあります。ただし扱いは事業者やサービスによって異なり、休止中はその番号で発着信できないのが一般的です。番号を「使い続けたい」のか「権利だけ残したい」のかで、選ぶ手続きが変わります。
番号を残したまま別のサービスへ移せるかどうかは、契約している回線の種類と移行先によって分かれます。制度も事業者の対応も変わっていくため、いま自社が何を契約しているかを請求書で確かめたうえで、契約中の事業者と移行先の両方に確認するのが確実です。
解約・移行・継続を比べるときの判断基準と確認の順番
判断基準5つと、固定電話の見直し方の比較表
固定電話をどうするか、そして事業者の提案を比べるときに使える基準は次の5つです。
- 着信の中身:1か月の着信のうち、取引先・顧客からの電話が何件あるか
- FAXの依存度:FAXでしか送ってこない取引先が何社あるか
- 番号の役割:名刺・ホームページ・登録情報に載っている番号を変えられるか
- 総額の比べ方:基本料・通話料・機器・工事を1年単位でそろえて比べたか
- 戻せるか:やめた後に「やっぱり必要」となったときの手段があるか
選択肢ごとの性格は次のとおりです。
| 選択肢 | 仕組み | 向いているケース | 確認すること |
|---|---|---|---|
| 固定電話・FAXを継続 | 今の回線と機器をそのまま使う | 取引先からの着信やFAXが日常的にある | 使っていない回線が余っていないか |
| 解約して携帯へ | 代表番号を携帯番号に置き換える | 取引先との連絡が個人の携帯で完結している | 代表番号が個人名義になる影響、番号は戻らない点 |
| クラウドPBXへ移行 | ネット経由でスマホやPCが会社の内線・外線になる | 外出が多い、拠点や在宅から会社番号を使いたい | 今の番号を移せるか、ネット環境で通話品質が保てるか |
| インターネットFAXへ移行 | FAXの送受信をデータで行う | 通話は不要だがFAXだけ残したい | 番号を引き継げるか、受信後の保存と回覧の手順 |
どれか一つを選ぶ必要はありません。通話は携帯中心にして、FAX番号だけインターネットFAXで残す。そうした組み合わせで落ち着くこともあります。
決める前にそろえておきたい材料と、確認する順番
解約を検討するときは、順番を間違えないことが何より大切です。先に解約してしまうと、番号を移す手続きが取れなくなります。次の順で進めてください。
- 1か月、記録を取る:電話が鳴るたびに相手の名前と用件を1行書く。FAXは受信した紙を分けてためておく
- 請求書を1枚出す:回線の種類、回線数、契約番号を確認する。ここが分からないと、どの提案も一般論になります
- 登録先を洗い出す:名刺、ホームページ、パンフレット、取引先の届出、地図情報。番号を変える場合の作業量が見えます
- 残す・移す・やめるを回線ごとに分ける:2回線のうち1回線だけ止める、という判断もできます
- 移行先に先に確認する:番号を引き継げるか、切り替え当日に電話が止まる時間はどれくらいか
自社だけでも試せることがあります。代表番号にかかってきた電話を1週間だけ転送してみる、FAXの控えを数えてみる。手元の数字があるだけで、提案の読み方が変わります。
提案を見極める3つのポイントと、相談先の選び方
どの会社に相談する場合でも、提案の誠実さは次の3点に表れます。
- 解約した場合の影響を、良い面と悪い面の両方で説明してくれるか
- 番号を残せるかどうかを、契約中の回線の種類を確かめたうえで答えてくれるか
- 回線ごとに「これは残す」「これはやめてよい」と判断を分けてくれるか
自社サービスへの乗り換えだけを勧める提案は、比較の材料になりません。ケースによりますが、2〜3社に同じ資料を見せて、答えの違うところを聞き直すのが確実です。
コムネットワークは電気通信工事とICTソリューションを手がけ、設計から構築、運用保守までワンストップで対応しています。お問い合わせをいただいた後は、担当がお電話でヒアリングし、必要に応じて現地調査のうえでお見積もりをご提案します。建物の図面や配線図があると話が早く進みます。
見積もりをお出ししても、ご依頼の義務はありません。「やめるべきか残すべきか、まず整理したい」という段階でも気軽にお声がけください。
- お電話:052-533-0331(名古屋市中村区名駅南)
- お問い合わせフォーム:当サイトのCONTACTページから
よくある質問
Q1. 会社の固定電話は、なくても法律上問題ありませんか?
A1. 固定電話の設置を一般的に義務づける決まりはありません。ただし業種の許認可や取引先の登録で連絡先を求められる場合があるため、事前に確認してください。
Q2. 解約した番号を、後から取り戻せますか?
A2. 原則としてできません。番号を残したい可能性があるなら、解約ではなく番号を移せるサービスへの移行を先に検討してください。
Q3. 固定電話をやめると、会社の信用に影響しますか?
A3. 多くの取引では大きな影響はありません。ただ、新規取引や審査で確認を受けることもあり、固定番号があると説明が一つ減ります。
Q4. FAXだけ残す方法はありますか?
A4. インターネットFAXなら、番号を残したままデータで送受信できる場合があります。番号を引き継げるかは、移行先に事前に確認してください。
Q5. 今の番号のままクラウドPBXに移れますか?
A5. 契約中の回線の種類と、移行先のサービスによって可否が分かれます。請求書を手元に置いて、移行先に直接確認するのが早いです。
Q6. 解約以外に、費用を抑える方法はありますか?
A6. 使っていない回線だけ止める、複数回線を1回線に減らす方法があります。まず何回線契約しているかを請求書で確認してください。
Q7. 解約を決める前に何をすればいいですか?
A7. 1か月分の着信とFAXを記録してください。取引先からの連絡が月数件でもあれば、番号を残す方法を2〜3社に聞いて比べるのが安全です。
まとめ
会社の固定電話は、今の働き方に合わなければやめる選択も十分にあります。ただ、番号は会社の連絡先として多くの場所に登録され、FAXは取引の窓口にもなっている。通話の回数だけで判断せず、番号とFAXの行き先を決めてから手放すことが、後悔を避ける一番の方法です。
この記事のまとめ:要点3つ
- 解約前に、1か月分の着信とFAXを記録して実態をつかむ
- 解約した番号は原則戻らない。番号を移す・一部だけ残す方法も比べる
- 解約・移行・継続を、2〜3社の提案で同じ条件にそろえて判断する
まずは今月、電話とFAXが鳴るたびに相手の名前を書き留めてみてください。1か月後のその紙が、一番確かな判断材料になります。記録をもとに比べる相手の一社として、コムネットワークにも気軽にご相談ください。























