ニュース

Com Net Work Com Net Work .inc

新拠点の立ち上げはいつ動き出す?通信・電話・工事の逆算スケジュール

ブログ

 

新しい拠点の開設日から逆算して、通信・電話・工事をいつ動かせばよいかを組み立てる方法を解説します。

新拠点の立ち上げで間に合わなくなる原因は、作業の遅さではありません。着手の遅さです。

工事そのものは、条件がそろっていれば短期間で終わります。問題は、条件がそろうまでに待ち時間があること。しかもその待ち時間は、自社の努力では縮められません。

正直なところ、開設日が決まった時点で「まず何を申し込めばいいのか」を即答できる担当者はほとんどいません。物件が決まったばかりで図面もなく、席の配置も未定。その状態で回線の申込みだけ先にできると知らないまま、数週間が過ぎていきます。


この記事のポイント

  • 新拠点の立ち上げは、開設日から逆算して考えます。前から順に進めると、必ずどこかで待ちが発生する。最初に押さえるのは、自分たちで短縮できない工程です。物件の契約と管理会社への確認、そして回線の引き込み。この二つが全体の期限を決めます。
  • 工程には「並べられるもの」と「順番が決まっているもの」があります。機器の手配や住所変更は並行できますが、回線が入っていないのに開通試験はできません。ケースによりますが、遅れの多くは順番を間違えたのではなく、順番が決まっている工程の着手が遅れて起きます。
  • 名古屋・愛知では、築年数の経ったオフィスビルや、工場・倉庫に併設した事務所へ入るケースが目立ちます。建物によっては、共用部から自室までの経路の確認や管理会社の承諾に時間がかかることがある。後回しにすると、回線の申込みそのものが先に進みません。

この記事の結論

一言で言うと、新拠点のスケジュールは「開設日から逆算し、待ち時間の長い工程を先頭に置く」だけで大半がうまくいきます。難しい調整の話ではなく、着手の順番の話です。

最も重要なのは、物件の契約と管理会社への確認を最優先で片づけることです。ここが決まらないと回線が申し込めず、回線が決まらないと電話も設定日も動かせない。工程の大半がこの一点にぶら下がっています。

失敗しないためには、余裕を「工事の日」ではなく「申込みの日」に置いてください。工事日は前倒しできませんが、申込みは前倒しできます。最後の数日を空けるより、最初の数週間を早めるほうが効きます。


開設日は決まったのに、何から手をつければいいのか分からない

予定表を作ろうとして、最初の一行で止まる

よくあるのが、開設日をカレンダーに書き込んだところで手が止まってしまう状況です。

やることは山ほど思い浮かびます。回線、電話、パソコン、配線、什器、名刺、住所変更。ただ、どれを先に動かすべきか分からない。しかも、自社の都合だけでは決められない工程が混ざっています。

さらに厄介なのが、業者に相談する前に決めておくべきことが多い点です。何人が入るのか、どの部屋を何に使うのか、電話を何台置くのか。これが固まらないと見積もりも出せません。かといってレイアウトの確定を待っていると、待ち時間の長い工程の着手が遅れます。この「待つべきか、進めるべきか」の判断がつかないまま、時間だけが減っていきます。

現場から出てくるのは「それ、まだ決まってません」

拠点の立ち上げでは、複数の担当がそれぞれの都合で動きます。総務は物件と什器、営業は人員配置、情シス役の担当は回線と機器。ここで必ず起きるのが、情報が届かない問題です。

配線の打ち合わせで席の位置を聞かれても、まだ決まっていない。電話の台数を確認しても、誰が常駐するか未定。逆に、契約日が変わったことが通信担当に伝わっておらず、申込みのタイミングを逃していた、ということも起こります。

実は、この行き違いが遅延の最大の原因です。工程そのものより、決定が下りてこない期間のほうが長い。だから逆算表には、作業の日付だけでなく「いつまでに何が決まっている必要があるか」を並べて書いておくと後が楽になります。

「間に合わなかったらどうしよう」が言い出せない

担当者から聞くことが多いのが、開設日に間に合わない可能性を上に伝えられない、という悩みです。

開設日は社内にも取引先にも公表済みで、いまさら動かせない空気がある。そこに「回線の工事日が希望どおりに取れないかもしれません」と言えば、段取りが悪いと見られそうで切り出せない。結果、どうにもならなくなってから報告することになります。

避ける方法はひとつ。着手した時点で、確定日と未確定の工程を分けて共有しておくことです。「回線の申込みは済ませたが、工事日は事業者の回答待ち」と最初に言えば、それは報告です。同じことを直前に言うと、言い訳に聞こえてしまいます。


逆算スケジュールを組む三つの基準

基準1:自社で短縮できない工程を、いちばん前に置く

最初の基準は、待ち時間が自社の努力で縮まるかどうかです。縮まらないものから先に着手します。

先頭に来るのは物件の契約と、管理会社・オーナーへの確認です。確認するのは、通信回線を新たに引き込めるか、共用部から自室まで経路を通せるか、壁や天井に手を入れてよいか、工事に立ち会いや事前申請が要るか、作業できる時間帯に制限があるか。この回答が出ないと回線の申込みが前に進まないことがあります。書面や図面のやり取りが挟まると、返事までに日数がかかるのも珍しくありません。

次が光回線の申込みと引き込みです。一般に、申込みから開通までに数週間かかることが多く、建物の状況や引き込み工事の要否によってはさらに延びます。だからこそ、レイアウトが固まる前でも申込みだけは進めておく。回線が入る場所さえ決まっていれば着手できることが多く、席の配置が未定でも止まりません。

そして電話です。番号を新設するのか、既存の番号を使うのか。主装置と呼ばれる社内の電話をまとめる機器を置く方式か、クラウドPBX、つまりインターネット経由で電話を扱う仕組みか。拠点の数、外出の多さ、内線の必要性で決まります。どの方式でも手続きは即日で終わらないため、回線と同じタイミングで動かすのが実務的です。

基準2:他の工程の前提になるものを、早めに確定させる

二つ目の基準は、それが決まらないと次に進めない情報かどうかです。

ここに当たるのが、事務所のレイアウトです。席の位置、複合機の場所、ルーターを置く場所、会議室の使い方。これが決まらないとLAN配線の本数も経路も決められません。配線工事は決まれば作業自体は長くかからないことが多いのですが、決まるまでは一歩も動けない工程です。

配線を考えるときは、今の席数ぴったりで引かないでください。増員したときに床を這うケーブルが増えます。机の島ごとに余裕を持たせ、複合機や無線アクセスポイントの位置も先に決めておく。無線は部屋の形や間仕切り、金属棚の有無で届き方が変わるため、図面だけで台数を決め切らないほうが確実です。

もうひとつの前提が、機器の手配です。ルーター、スイッチ、無線アクセスポイント、電話機、パソコン。在庫があればすぐ届きますが、時期や品目によっては納期が読めません。ケースによりますが、設置日の直前に発注すると、機器待ちで作業日が空振りになる。台数が固まった時点で早めに確認しておくのが安全です。

基準3:やり直しの効かない工程の手前に、余裕を置く

三つ目は、失敗したときに取り返せるかどうかです。取り返せない工程の前に、意図的に日数を空けます。

設置と設定、そして開通試験がここに当たります。確認したいのは、インターネットにつながるか、無線が全席で届くか、複合機やクラウドの業務ソフトが使えるか、電話の発着信と保留・転送・内線が動くか、代表番号にかけたときに鳴ってほしい電話機が鳴るか。特に電話は、つながるだけでは足りません。鳴り分けや転送が意図どおりかは、かけてみないと分かりません。

この試験を引っ越し当日にまとめようとすると、まず間に合いません。不具合が見つかっても直す時間がないからです。可能なら、開設日の数日前に通しで試す日を確保してください。荷物が入る前の空の状態でも、回線と電話と無線は確認できます。

引っ越し当日は、確認ではなく移設と立ち上げに集中する日と考えてください。そして開設後の是正も、最初から予定に入れておく。人が座って業務が始まると、電波が弱い席、配線が足りない場所、電話の鳴り方の違和感が必ず出てきます。数日から数週間のうちに見直す日を取っておくと、その場しのぎの延長ケーブルが残り続ける事態を避けられます。


名古屋の物件事情と、並行して進める作業の分担

名古屋・愛知の新拠点で時間がかかりやすいところ

名古屋の市街地には、築年数の経ったオフィスビルが数多くあります。こうした建物では、共用部の配管がすでに他の入居者の配線で埋まっている、既存の情報コンセントがどこにつながっているか分からない、といった状況が出てきます。使えると思っていた配線が実は死んでいた、という話も入居後によく聞きます。

賃貸である以上、判断するのは管理会社やオーナーです。壁に穴を開けてよいか、共用部を通してよいか、工事は平日の日中に限るのか。この確認は内見の段階から始められます。コンセントの位置と数、既存の情報コンセント、電話の引き込み口、機器を置ける場所。見ておくと、後の調整が短くなります。

愛知圏で多いのが、工場や倉庫に事務所を併設する形です。事務所は問題なくても、現場側で無線が届かないことがある。金属の棚やシャッター、鉄骨が電波をさえぎるためです。現場と在庫や出荷の情報を共有する予定があるなら、事務所の中だけを見て機器を決めると開設後に追加工事になります。

通信と並行して進めておくこと

通信工事の裏側で、止めずに進められる作業があります。まず住所に関わる変更です。登記や届出、取引先への通知、名刺、封筒、ウェブサイトの表記、地図サービスの登録。回線の工事日を待つ必要がありません。

次に、既存拠点との接続です。ファイル共有をどうするか、拠点間で内線を使うか、基幹の業務ソフトにどうつなぐか。ここは本社側の設定変更が絡むため、新拠点の工事とは別に時間が要ります。新拠点だけを見て設計すると、開設後に「本社の共有フォルダが見えない」と発覚します。

そして電話の運用です。旧番号を残すのか転送するのか、切り替えの瞬間に不通の時間が出るのか。取引先への案内をいつ出すかも含めて事前に決めておくと、当日の混乱が減ります。

どこまで自社でやり、どこから外部に頼むか

自社でやるべきなのは、条件を言葉にすることです。開設日、入る人数と今後の見込み、部屋の使い方、電話の台数と受け方、使っている業務ソフト、既存拠点とのつながり、譲れない条件と優先順位。これは社外の人には書けません。空欄のまま相談すると、返ってくるのは一般的な構成の提案だけです。

外部に任せるのは、現地の確認と設計、そして施工です。建物の配線がどうなっているか、経路をどう通すか、無線がどこまで届くか。通信や電気に関わる配線・設備工事は、内容によって有資格者による施工が求められる範囲があります。無線機器も国内の技術基準に適合したものが必要です。制度は変わる前提で、最新の内容は所管省庁や公式の情報で確認してください。

線引きの目安はこうです。「自分たちの条件を書き出す」までが自社、「その条件で何をどこに置き、いつ工事するかを組む」からが外部。この整理ができていれば、複数の業者に同じ条件で相談でき、日程の見通しも立ちます。


こういう新拠点の立ち上げは今すぐ逆算表を作るべき

  • 開設日は決まっているのに、回線の申込みを出していない
  • 物件は契約したが、管理会社に配線や工事の可否をまだ確認していない
  • 席の配置が未定のまま、配線工事の相談を先送りにしている
  • 電話の方式が決まっておらず、既存拠点との内線の要否も未確定
  • 機器の台数は決めたが、納期を確認していない
  • 開設日の直前しか作業日が取れず、試験の日を別に確保していない

ひとつでも当てはまるなら、機器を選ぶ前にやることがあります。紙一枚に、開設日から逆算した工程を並べることです。管理会社への確認、回線、電話、配線、機器、設置、試験、引っ越し。それぞれに着手日と、始めるために決まっていなければならないことを書く。埋まらない欄が、今いちばん危ないところです。


よくある質問

Q1. 新拠点の準備は、開設日のどれくらい前から動くべきですか。

早いほど有利で、物件が決まった時点が実質の開始です。一般に回線の開通まで数週間かかることが多く、建物の調査や引き込み工事が必要ならさらに延びます。逆算するなら、開設日ではなく「回線がいつ使えるか」を軸に組んでください。ここだけは後から詰められません。

Q2. レイアウトが決まらないと、何も始められませんか。

そんなことはありません。回線の申込み、管理会社への確認、電話方式の検討、機器の納期確認は、席の配置が未定でも進みます。レイアウトが必須なのはLAN配線と電話機の位置です。決められる工程から着手してください。

Q3. 電話は主装置とクラウドPBX、どちらを選ぶべきですか。

拠点の数と働き方で決まります。一箇所に人が常駐し、代表番号の受け方を作り込むなら主装置の構成が扱いやすい。複数拠点や外出が多く、スマートフォンで受けたいならクラウド型が素直です。方式によって必要な回線と工事が変わるため、回線の申込み前に方向性だけは決めてください。

Q4. 既存の電話番号を新拠点でも使えますか。

条件によります。地域や回線の種類、契約している方式によって、そのまま使える場合と使えない場合があります。番号が変わると案内や印刷物にも影響するため、早い段階で確認すべき項目です。契約中の事業者と工事業者の両方に、住所と契約内容を伝えて確認してください。

Q5. 開通試験は引っ越し当日にまとめてもよいですか。

おすすめできません。当日は荷物と人の動きで手が回らず、不具合が出ても直す時間がありません。可能なら数日前に、回線、無線、電話の発着信と転送、業務ソフトの接続を通しで確認する日を取ってください。空の部屋でも試せます。

Q6. いちばん遅れやすいのはどの工程ですか。

一般には、建物側の確認と回線の引き込みです。どちらも相手の回答を待つ工程で、自社の努力では短縮できません。次に多いのが機器の納期と社内の決定待ち。工事そのものより、決まるまでの時間が長い。だから余裕は着手の前に置くのが効きます。

Q7. 開設後に不具合が出たら、追加費用がかかりますか。

内容によります。当初の工事に起因するか、開設後の要望による追加かで扱いが変わるため、契約前に「どこまでが工事の範囲か」を確認しておいてください。開設後に一度見直す機会を最初から日程に入れておくと、線引きも整理しやすくなります。


まとめ

新拠点の立ち上げは、開設日から逆算するだけで見通しが変わります。押さえる順番は決まっています。物件の契約と管理会社への確認、光回線の申込みと引き込み、電話番号と方式の決定、レイアウトの確定とLAN配線、機器の手配、設置と設定、開通試験、引っ越し当日、そして開設後の是正。

このうち、自社で短縮できるのは後半だけです。前半は待ち時間そのもので、着手の遅れがそのまま開設日に響きます。だから余裕は最後ではなく最初に置く。工事日は前倒しできませんが、申込みは今日でも出せます。

並行して進められるものも忘れないでください。住所変更、名刺や印刷物、取引先への案内、既存拠点との接続と内線。これらは回線工事とは別の時間軸で動きます。通信だけを見ていると、開設後に本社の共有フォルダが見えないと気づくことになります。

名古屋・愛知のように、築年数の経ったビルや工場併設の事務所へ入る場合は、建物側の確認が日程を左右します。カタログを比べたり見積もりを並べたりするより先に、開設日から逆算した一枚を作ってください。管理会社への確認は済んでいますか。回線の申込みは、いつ出しますか。



法人ネットワーク構築とは何か|遅い・不安定を生む原因と設計構造の全体像を整理

ネットワークの遅さや不安定さは、回線だけでなく機器の配置や設計構造に原因があることも少なくありません。法人ネットワーク構築の基本から、トラブルを防ぐ設計の考え方まで詳しく解説しています。

▶︎法人ネットワーク構築とは何か|遅い・不安定を生む原因と設計構造の全体像を整理


法人ネットワークのお悩み別に詳しく解説

ネットワークの遅さ、高速通信の導入、VLAN・冗長化、Wi-Fi環境、セキュリティ、運用体制など、課題に合わせて詳しく解説しています。気になるテーマからご覧ください。

👉ネットワークが遅い原因を構造から理解したい
👉高速通信(10G・Wi-Fi7の導入を検討したい)
👉VLANや冗長化など設計の考え方を理解したい
👉Wi-Fiや現場環境の最適化を考えたい
👉セキュリティや監視体制を見直したい
👉情シスや運用体制そのものを見直したい

💻 IT・通信に関するご相談はこちら

「業務効率を改善したい」
「通信環境を見直したい」
「自社に合うシステムを導入したい」

そんなお悩みはありませんか?

コムネットワーク株式会社では、
お客様の課題に合わせた最適なIT・通信ソリューションをご提案します。

まずはお気軽にご相談ください。

📞 フリーダイヤル:0120-56-9665
📞 TEL:052-533-0331
📠 FAX:052-533-0306

👉 お問い合わせはこちら

―――――――――――――――

👩‍💼 採用エントリー

新卒・中途ともに募集しています。
IT業界で活躍したい方はぜひご応募ください。

👉 エントリーはこちら

News 一覧