
電波強度を最大化するAP配置とエリア設計のコツ
【この記事のポイント】
- Wi-FiAPの最適設置は「高さ1〜2m(天井高3mなら天井面)」「部屋の中心部」「AP間隔15〜20m」「1台あたり20〜30台の端末」が基本。電波強度は2.4GHz帯-65dBm以上・5GHz帯-60dBm以上が良好
- 設置NGの場所は「金属製キャビネット周辺」「電子レンジから5m以内」「水回り近く」「床置き」「部屋の隅」の5パターン。障害物・電波干渉・湿度で通信が不安定化
- コムネットワークでは現地調査で電波強度を測定し、最適なAP配置を設計。設置後も電波調整で全エリア-65dBm以上を実現
今日のおさらい:要点3つ
- Wi-FiAPの最適設置は「①高さ1〜2m(天井高3mなら天井面)」「②部屋の中心部」「③AP間隔15〜20m(オフィス環境)」「④1台あたり20〜30台の端末を目安」が基本。電波強度は2.4GHz帯-65dBm以上・5GHz帯-60dBm以上が良好で、-75dBm以下は電波が弱く無線接続が不安定化
- 設置NGの場所は「①金属製キャビネット・コンクリート壁周辺(電波遮蔽)」「②電子レンジから5m以内(2.4GHz帯干渉)」「③水回り近く(電波吸収)」「④床置き(机・人で遮蔽)」「⑤部屋の隅(電波が届かないエリア発生)」の5パターン。障害物・電波干渉・湿度で通信が不安定化
- 電波はAPから球体状に広がるため、部屋の中心部・高い位置に設置すると全エリアに均等に届く。天井高が3mの仕切りがないオフィスだと、およそ半径15m以内がAPと端末の通信に有効な距離。コムネットワークでは現地調査で電波強度を測定し、最適なAP配置を設計
この記事の結論
Wi-Fiアクセスポイント(AP)の最適設置場所は、「高さ1〜2m(天井高3mなら天井面)」「部屋の中心部」「AP間隔15〜20m(オフィス環境)」「1台あたり20〜30台の端末を目安」が基本です。電波強度は2.4GHz帯-65dBm以上・5GHz帯-60dBm以上が良好で、-75dBm以下は電波が弱く無線接続が不安定化します。設置NGの場所は、「金属製キャビネット・コンクリート壁周辺(電波遮蔽)」「電子レンジから5m以内(2.4GHz帯干渉)」「水回り近く(電波吸収)」「床置き(机・人で遮蔽)」「部屋の隅(電波が届かないエリア発生)」の5パターンです。電波はAPから球体状に広がるため、部屋の中心部・高い位置に設置すると全エリアに均等に届きます。
しかし「Wi-Fiが繋がりにくい」「設置場所を変えてみたけど改善しない」という声も多く、夜中にスマホで何度も「Wi-Fi アクセスポイント 設置場所」と検索し、翌朝も答えが見つからないまま溜息をつく担当者が少なくありません。実際、Wi-FiAPの設置で最も多い失敗は、「部屋の隅に設置してエリアカバーが不足」「床置きで机・人に遮られて電波が届かない」「電子レンジの近くで2.4GHz帯が干渉」の3パターンです。
一言で言うと、「部屋の中心部・高い位置に設置し、障害物・電波干渉を避ければ、全エリアで快適なWi-Fi環境を実現できる」ということです。
Wi-FiAP設置の基本4ポイント
ポイント1:高さ1〜2m(天井高3mなら天井面)
アクセスポイントは、できるだけ高い場所に設置することで電波をより遠くまで届きやすくすることができます。オフィス内にアクセスポイントを使用する場合、高い場所に設置することで机の上のモニターや人によって電波が遮られるのを防ぐことが可能です。
設置高さの目安は以下の通りです。
- 床から1〜2mの高さ:壁掛け設置の場合
- 天井面:天井高3mのオフィスの場合(天井高が3mより高い場合は指向性アンテナを利用)
- 床から1.5〜2mの高さ:家庭用Wi-Fiルーターの場合
正直なところ、床置きは最も避けるべき設置方法です。机の上のモニターや人によって電波が遮られ、電波が届かないエリアが発生します。
ポイント2:部屋の中心部に設置
Wi-Fiの電波は球体状に広がります。そのため、家や部屋の中央はWi-Fiルーターの設置場所として最適です。オフィスや自宅などでアクセスポイントが受けやすい人やモノなどの物理的な障害物を避けるためには、設置する部屋のできるだけ中心部に設置するのが望ましいといえます。
部屋の中心部に設置するメリットは以下の通りです。
- 全方向に均等に電波が届く:部屋の隅まで電波が届きやすい
- 障害物による遮蔽を最小化:壁や家具による電波の遮蔽を減らせる
- 電波が届かないエリアを最小化:部屋の隅に設置すると片側にしか電波が届かない
実は、電波はAPから球体状に広がるため、部屋の隅に設置すると、電波の半分が壁の外に逃げてしまいます。
ポイント3:AP間隔15〜20m(オフィス環境)
一般的なオフィス利用で無線LANをメインに業務を行う前提で、無線LAN利用対象エリアにまんべんなく電波を行き渡らせることを想定した場合、約15mおきに1台設置します。AP間の距離は10〜15m(壁の有無により調整)が目安です。
AP配置間隔の目安は以下の通りです。
- 一般的なオフィス:AP間隔15〜20m(天井高3m・仕切りなし)
- 壁がある環境:AP間隔10〜15m(壁による電波減衰を考慮)
- 会議室:専用APを設置(Teams会議の品質確保)
- 電波の到達範囲:ローミングしやすいよう10%程度重複
天井高が3mの仕切りがないオフィスだと、およそ半径15m以内がAPと端末の通信に有効な距離です。
ポイント4:1台あたり20〜30台の端末を目安
アクセスポイント(AP)を15〜20mの間隔で設置すると、日本の一般的なオフィス環境では、1台のAPで30人程度のユーザーをカバーすることになります。1台あたり20〜30台の端末を目安に設計します。
端末台数の目安は以下の通りです。
- 一般的なオフィス:1台のAPで20〜30台の端末
- 高密度環境(会議室・食堂):1台のAPで10〜15台の端末
- 軽負荷環境(倉庫・廊下):1台のAPで30〜50台の端末
ケースによりますが、Web会議やクラウドサービスの利用が多い環境では、1台あたりの端末数を減らして設計する必要があります。
設置NGの場所5パターン
NG1:金属製キャビネット・コンクリート壁周辺
金属製キャビネットやコンクリート壁は、電波を強く遮蔽します。APの周囲に金属製キャビネットやコンクリート壁があると、電波が届かないエリアが発生します。
金属製キャビネット周辺を避けるべき理由は以下の通りです。
- 電波の反射:金属は電波を反射し、意図しない方向に電波が飛ぶ
- 電波の遮蔽:金属・コンクリートは電波を強く遮蔽し、壁の向こうに届かない
- 電波の減衰:金属・コンクリート壁を通過すると電波強度が-10〜-20dBm減衰
NG2:電子レンジから5m以内
電子レンジは2.4GHz帯の電波を発生するため、Wi-Fiの2.4GHz帯と干渉します。APを電子レンジから5m以内に設置すると、電子レンジ使用時にWi-Fiが切れる・遅くなるといったトラブルが発生します。
電子レンジから離すべき理由は以下の通りです。
- 2.4GHz帯の干渉:電子レンジは2.45GHz帯の電波を使用
- 通信速度の低下:電子レンジ使用時にWi-Fiが遅くなる・切れる
- 5GHz帯への切り替え:2.4GHz帯が干渉する場合は5GHz帯を使用
よくあるのが、「オフィスの給湯室に電子レンジがあり、その近くにAPを設置してしまった」というケース。お昼時に電子レンジが使われると、Wi-Fiが切れて業務に支障が出ます。
NG3:水回り近く
水は電波を吸収するため、APを水回り(給湯室・トイレ・浴室)の近くに設置すると、電波が届かないエリアが発生します。
水回りを避けるべき理由は以下の通りです。
- 電波の吸収:水は電波を強く吸収し、電波強度が減衰
- 湿度の影響:湿度が高いとAP内部が結露し、故障の原因になる
- 電波が届かないエリアの発生:水回りの向こう側に電波が届かない
NG4:床置き
床置きは、机の上のモニターや人によって電波が遮られ、電波が届かないエリアが発生します。最も避けるべき設置方法です。
床置きを避けるべき理由は以下の通りです。
- 机・人による遮蔽:机の上のモニターや人によって電波が遮られる
- 電波が下向きに広がる:床置きだと電波が下向きに広がり、天井方向に届かない
- 電波強度の減衰:床から1m以上離れると電波強度が-10〜-15dBm減衰
NG5:部屋の隅
部屋の隅に設置すると、電波の半分が壁の外に逃げてしまい、電波が届かないエリアが発生します。部屋の中心部に設置することで、全方向に均等に電波が届きます。
部屋の隅を避けるべき理由は以下の通りです。
- 電波の半分が壁の外に逃げる:球体状に広がる電波の半分が無駄になる
- 電波が届かないエリアの発生:部屋の反対側に電波が届かない
- 電波強度の不均等:APに近い場所と遠い場所で電波強度の差が大きい
電波強度の目安と測定方法
良好な電波強度は2.4GHz帯-65dBm以上・5GHz帯-60dBm以上
RSSI(電波強度)の目安として、2.4GHzの場合は-65dBm以上、5Ghzの場合は-60dBm以上あれば問題ない通信速度(スループット)を出すことが可能です。-75dBm以下は、電波が弱く無線接続が不安定になる場合があります。
電波強度の目安は以下の通りです。
| 電波強度 | 2.4GHz帯 | 5GHz帯 | 状態 |
|---|---|---|---|
| 非常に良好 | -50〜-30dBm | -50〜-30dBm | 電波状況はかなりよい |
| 良好 | -65dBm以上 | -60dBm以上 | 良好な通信速度が期待できる |
| 実用範囲 | -75〜-66dBm | -70〜-61dBm | 実用的な通信速度が期待できる |
| 不安定 | -75dBm以下 | -70dBm以下 | 電波が弱く無線接続が不安定 |
| 使用困難 | -80dBm以下 | -80dBm以下 | Webページの読み込みが遅い |
一般的な用途であれば、Wi-Fiの電波強度はおおよそ-70dBm〜-65dBm程度なら、問題なく使用できます。
電波強度の測定方法
電波強度は、スマートフォンやPCの専用アプリで測定できます。オフィス全体を歩きながら、各エリアの電波強度を測定し、-65dBm以上を確保できているか確認します。
電波強度の測定手順は以下の通りです。
- 測定アプリのインストール:Wi-Fi Analyzer(Android)・AirMac ユーティリティ(iOS)など
- オフィス内を歩きながら測定:各エリアの電波強度を記録
- -65dBm以下のエリアを特定:電波が弱いエリアを特定
- AP配置の見直し:電波が弱いエリアにAPを追加・移動
よくある質問
Q1. Wi-FiAPの最適設置場所は?
A1. 「高さ1〜2m(天井高3mなら天井面)」「部屋の中心部」「AP間隔15〜20m」「1台あたり20〜30台の端末」が基本です。
Q2. 電波強度の目安は?
A2. 2.4GHz帯-65dBm以上・5GHz帯-60dBm以上が良好。-75dBm以下は不安定です。
Q3. 設置NGの場所は?
A3. 「金属製キャビネット周辺」「電子レンジから5m以内」「水回り近く」「床置き」「部屋の隅」の5パターンです。
Q4. AP間隔の目安は?
A4. 一般的なオフィスで15〜20m、壁がある環境で10〜15mです。
Q5. 1台のAPで何台の端末を接続できる?
A5. 一般的なオフィスで20〜30台、高密度環境で10〜15台が目安です。
Q6. 電子レンジとの干渉を避けるには?
A6. APを電子レンジから5m以上離すか、5GHz帯を使用します。
Q7. 天井高が3mより高い場合は?
A7. 指向性アンテナを利用します。
Q8. 電波の到達範囲は?
A8. 天井高3mの仕切りがないオフィスで、およそ半径15m以内です。
Q9. 会議室のAP設置は?
A9. 専用APを設置し、Teams会議の品質を確保します。
Q10. コムネットワークのサポート範囲は?
A10. 現地調査で電波強度を測定し、最適なAP配置を設計。設置後も電波調整で全エリア-65dBm以上を実現します。
まとめ
Wi-FiAPの最適設置の基本は「高さ1〜2m(天井高3mなら天井面)」「部屋の中心部」「AP間隔15〜20m」「1台あたり20〜30台の端末」の4つです。これらを意識するだけで、電波の届き方が大きく変わります。
電波強度の目安は、2.4GHz帯で-65dBm以上、5GHz帯で-60dBm以上が良好な状態です。-75dBm以下は不安定になりやすいため、測定して弱いエリアを特定することが大切です。
設置NGの場所は「金属製キャビネット周辺」「電子レンジから5m以内」「水回り近く」「床置き」「部屋の隅」の5パターン。障害物・電波干渉・湿度・遮蔽が原因で通信が不安定化するため、これらを避けることが安定運用の鍵となります。
電波はAPから球体状に広がる性質があるため、部屋の中心部・高い位置に設置することで、全エリアに均等に届きます。
一言で言うと、「部屋の中心部・高い位置に設置し、障害物・電波干渉を避ければ、全エリアで快適なWi-Fi環境を実現できる」ということ。迷っているならコムネットワークに相談してみてください。現地調査で電波強度を測定し、最適なAP配置を設計します。
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